人生の最終兵器としての「こんまり」

子貢は言った「先生、結局のところ、人生で一番大切な事を一言で言えば何になるのですか?」

孔子は答えた「それはときめきだな。ときめかないなぁ、と思うものは、感謝をもって手放した方が善く生きられるのだ」

 民明書房刊「春秋時代の生活と物流」より*1

 

かねてより準備していたのだが、来月に引っ越しをすることになった。

 

引っ越しをするとなれば、まず今住んでいる部屋を片付けなくてはならない。

そして新居にもっていく物、捨てる物を選別する作業が必要だ。

そこで必要になってくるのが…こんまりである。

 

そろそろ俺も…こんまりについて語らねばならないときが来たようだ。

何を隠そう、俺はこんまりの徒…ときめきに帰依する篤い信者だからな…。

 

まず、こんまりについて一般的な説明をしよう。

もはや彼女について説明は不要と思われるだろうが、やはり基本は大事だ。

こんまりは、いわゆる近藤麻理恵さんのことである。「片づけコンサルタント」という肩書で活動しているライフスタイルアーティストであるが、近年の彼女はもはや片づけにとどまらない「人生の導師」として活躍している。大学在学中に片づけコンサルタント業で起業し、リクルート勤務を経て2009年に独立。2010年に書いた「人生がときめく片付けの魔法」が魔術的なヒットを飛ばし、その伝説的な魔力で海外のテレビ番組にも出現。一躍時の人となり、TIME誌の「最も影響力のある100人」にも余裕で選出され、"KonMari"は絶大な影響力を持つ世界の偉人となった。

これが誰でも知っている一般的なこんまりの紹介である。

これだけ見ると、「わぁ、すごい人なんだなぁ」と思われるかもしれない。

それは間違っていない。

が!

そこには最も重要なモノが欠けている…!

こんまりの業績に目を奪われ、こんまりその人については語っていないのである。

そんな曖昧な状態では、片付けをする手も鈍ろうというものだ。

 

俺たちはここで勇気をもって、こんまりという人物が何かを明らかにしなくてはならない。

片づけようとするその手を止めて、まずは深く瞑想をし、無我の境地に至ることでこんまりの正体を掴むことができるだろう。

 

シャーリプトラよ

色はすなわち空であり

空はすなわち色である

どちらがときめくか、それが大事だ。

 

民明書房刊「60歳からの般若心経入門」より*2

 

こんまりというのは、要するにハイパーバトルサイボーグである。

彼女の纏うふわっとした優しい空気…それは穏やかに包み込んでくれる暖かいアトモスフィアだが…

忘れてはいけない。

こんまりはハイパーバトルサイボーグであることを。

  「ハイパーバトルサイボーグ…聞いたことがある…!」

  「知っているのか雷電!」

というような反応を示す40代の男性も多いと思われるが、ハイパーバトルサイボーグというのはK-1で一世を風靡したジェロム・レ・バンナ選手の異名だ。立木文彦のナレーションが聞こえてくるだろう。

 

では、こんまりはあのフランシスコ・フィリオ選手を一撃で沈めた驚異の打撃力を持っているというのだろうか?

その通り。

彼女はフィリオを倒せる。

当然、俺も、あなたも、一撃で粉砕することができる。全盛期のタイソンすら危うい。チャック・ノリスにも互するのがこんまりである。

俺などはYoutube越しにこんまりにひと睨みされただけでその場で崩れ落ちることができるほどだ。何度打ちのめされたか、もはや記憶はない。

 

こんまりがハイパーバトルサイボーグであるという意味はもう一つある。

先日大変話題になったこちらのnote記事を読めばよくわかると思う。

 

 

こちらの記事で「ハイパーバトルサイボーグ」は以下のような文脈で語られている。

勤勉で機会のためなら引越しも厭わないハイパーバトルサイボーグ

私も随分とハイパーバトルサイボーグ化しつつあるなと思います。国際機関の職員として、アメリカとアフリカの反復横跳び引越しをしている時点で相当なハイパーバトルサイボーグ

つまり言い換えるとゴリゴリのバリキャリ、国際的ビジネスエリートのこと。

それも日本国内にとどまらない、チャンスとあらば地球上のどこへでも行くという圧倒的なエネルギーを有する人のことである。

 

これでわかってくれたと思う。

こんまりが紛れもないハイパーバトルサイボーグであることを。

 

神は言われた。 ――光あれ

 

(神としては闇はあんまりときめかないので、感謝をもって闇を手放し、光を手元に残したということですね)

 

民明書房刊「もしゾンビが聖書を学んだら」より*3

 

さて、ここまでが準備運動だ。

いや…むしろ単に着替えただけくらいだ。

覚悟してほしい。

 

これからは「片づけしなきゃな~★」みたいなゆるふわな気持ちで片づけに対することはできない。

テスト前に「全然勉強してないわー」みたいなノリで話すことは決してできなくなる恐るべき世界だ。

「片付ける」というのは、「カタを付ける」ということに他ならない。

待ち受ける強大な敵と戦うため、この日のために鍛え上げた己の肉体を信じて大喝采の中リングインするのである。

敵を見る。汚れ切った、うずたかく積まれたゴミの山が見える。

――手ごわい。

一瞬、ひるむかもしれない。

それもそのはず。相手はあなたを幾度も叩きのめしてきた因縁の相手なのだから。

しかし大丈夫だ。

自らのリングサイドを見るがいい。

そこにはセコンドがいる。

誰が立っているのか? 

心に問うがいい。 

全幅の信頼を置くトレーナーにしてメンター、それは誰だ?

腕を組み仁王立ちしている、あのハイパーバトルサイボーグは?

こんまりである。

想像するがいい。

目の前の強敵。

かつて戦い、さんざんに打ち負かされた。

こんまりが戦ったらどうなる?

――こんまりなら1ラウンドKOだ。

確信をもって答えることができるはずだ。

疑念を挟む余地などない。

それでは、こんまりの教えを受けた自分なら?

――勝てる。

その通りだ。

こんまりのまなざしが雄弁に語っている。

もはや目の前の相手は敵ではない。

己をさらに高めてくれる、感謝すべき、仲間――

感謝と尊敬の念をもって、打ち崩していくのみだ。

ゴングが鳴り響く。

全身の緊張が去り、ときめきが心を支配する。

もはや、勝負は決している。

 

 

そんな感じになるはずだ。

そしてこの感覚、リングサイドにハイパーバトルサイボーグが控えているという安心感、これこそが、片付けに限らない人生の魔法になるものだ。

片付けと言うのは、「これはときめく」「これはときめかないから手放そう(感謝をもって)」という判断力と決断力を鍛えるメンタルトレーニングだ。

ここでこんまりメソッドを通じて判断力と決断力を鍛えれば、人生の他の場面でもそれが活きる。

 

例えば、お付き合い。

なんとなく付き合ってるけど、この関係はお互いを高めるものではないように思う…。

そんなとき、リングサイドを見てみよう。

そこにいるのは?

もちろんハイパーバトルサイボーグ、こんまりである。

こんまりの姿を見てどう思うだろうか?

今までのトレーニングから、何を思うだろうか?

もう、答えはでている。

そのまま付き合うにしても、すっぱり別れるにしても、きっちりと理由を自覚できている。

どの選択をするか、それはすでに決まっている。

あなたは、もう勇気をもって人生を進めることができる。

 

これがこんまりメソッドの強さである。

今まで「なぜこんまりが、ここまでもてはやされているのか?」と疑問を持っていた人は多いと思う。

なんとなく「よさげ」なことを言ってだまくらかしているんじゃないのか、と思っていた人もいるだろう。

「片づけの前に瞑想するとか頭おかしいだろw」と嘲笑していた人もいるかもしれない。

 

しかしもはや、全ての回答はなされた。

圧倒的強者との試合に臨む格闘家が瞑想する姿を、いったい誰が笑うだろうか?

ハイパーバトルサイボーグのパワーに疑問を持つ人が、いるだろうか?

いない。

当然のことだ。

 

ある日、預言者ムハンマドが片付け祭りをしていると、片付けるべき服の上で猫が寝ていた。

ムハンマドはその様子に大変ときめいたので、その服の片付けはしないでおいた。

 

民明書房刊「吸え!もふれ!世界のネコ祭り」より*4

 

戦うとき、人は迷う。

迷わずに戦える人はほとんどいない。

だからこそプロの格闘家にもセコンドが付いているのである。

だから俺にも、あなたにも、人生のセコンドが必要だ。

 

じゃあ、セコンドをどう選ぶ?

 

 

――答えはすでに出ているはずだ。

 

 

www.youtube.com

 

 

…なんかやり過ぎ感がいなめないな!

こんまりさんすみません…!

 

や、でもね、「片づけというのは判断力と決断力を挙げるトレーニング」っていう考え方は本当に凄いと思うのよ。

そういう理論的なバックボーンと、こんまりさんの圧倒的な行動力が合わさってるのが今日の彼女を作ったのだろうなという感じがするね!

 

 

 

*1:これはネタですが、元ネタの会話は、日本の道徳観の下敷きになっていると思われます。

*2:これもネタです。般若心経は「聖★おにいさん」で有名?なサーリプッタさんに話しかけているものなのです。

*3:当然だけどこれもネタです。ソドムとゴモラとか、カインの贈り物もときめかなかったのかなぁ。

*4:これまたネタですが、ムハンマドと猫のエピソードはちゃんとあります。ムハンマドは猫派。