鬱病になりまして。
Twitterなどではそういう話をしていないし、今後もしないような気がするけど、どこかに書いておこうかなぁと思ったので書いてみる。
そんなに深刻な話ではないのでライトに読み流してもらえると嬉しいね!
鬱病に至る経緯とかは多分にプライベートなものを含むので思い切り割愛させていただくのだけども!
単純に言えることは、「寝れないと鬱になる」だね!
高血圧が多くの病気のトリガーになるみたいに、不眠症はメンタルを覿面に破壊する…!
「眠る方法」は近年ライフハック的に扱われていて、いろいろと技術が提案されているけど、個人的には「まず睡眠薬もらってきてから考えよう」と思っている。
睡眠薬とか睡眠導入剤とか、調べると「依存性が…」とか怖くなってくるけど、いやいや、その睡眠薬依存よりも不眠症のデメリットの方が大きいぞ、と。
とりあえず睡眠薬を手元に置いて(ちゃんとお医者さんからね!)おいた状態で、「さて、睡眠薬を飲まずに眠れる方法を試してみよう」と進むのがメンタル的にいいと思う。
で。
鬱病というのはとにかく、「いつから鬱病なのか」がわかりにくくてね。
「あぁ、自分は鬱病だ」ってわからない。
よく聞く話ではあるし、自分も「とにかく鬱病には気を付けねば」みたいに思っていたんだけど、見事に鬱病となり、その発症にしばらく気づかずにいた、という…。
明確に「これはまずい」ってわかったのは、家を出る時に泣き出したとき。
仕事とか誰かと会うとかではなく、私的な買い物(毛糸を!)をするために家を出る時に、出れなくなった。
家から出れない。
服装がおかしいわけでもないし、身だしなみはいつもと同じだし、本当にただいつものように玄関を出るだけなのに、無理だった。
どうしよう、と部屋の中をぐるぐる歩き回って、まぁ落ち着こうぜとコーヒー飲んでみたり、トイレ行ったり、ベッドに飛び込んでみたりしたんだけど。
それでも出れないとなった時、泣いてしまった。
情けなくて泣いたわけではなく、「何かが限界になった」から泣いた。
あふれだすような感じ。
通常、泣くっていうのはある種の快感(すっきりした感じ)を伴う。
これは脳の機能がそうさせているのだろうけど、特に自分の場合は泣いたら一気にすっきりすることが多かった。例えは悪いんだけど、酔ってふらふらになった時にトイレで吐いたら急速に体調が回復するような感じ。
でもこの時はそれがなく、一向にすっきりしない。
それもそのはずで、自分がなぜ泣いているのかよくわからない。
悲しいのか、怖いのか、寂しいのか、よくわからないけど、とにかく何かがギリギリで、追い詰められている。
目の奥から後頭部、それと胸のあたりに鉛の雲がかかっているのがはっきりとわかる。
そういう状態になってしまった。
健康から鬱病は01のスイッチではなくグラデーションを描くのだと思うけど、あの瞬間、俺の中の閾値を超えたのだろうと思う。
それまでは静かな予兆としてあったものが、ついにあふれてしまったのだ。
結局、その日は家から出ることができなかった。
次の日も無理だった。しばらく無理だった。
時間が恐ろしく早く流れているが、1秒1秒は1時間のごとく長い。
さかのぼって考えると、ここ数か月、クリエイティブなことが何もやれていなかったことに気づく。
本が読めなかった。
インスタントな情報しか咀嚼することができなかった。
料理ができなくなった。
あれがやりたい、これがやりたい、という物がなくなった。
目の前にある「楽しいとされているもの」を食いつないでいくことしかできなかった。
「これは鬱病だろ…常識的に考えて…」とさすがに思い立ち、発達障害をみてくれているドクター・Aの元へとりあえず駆け込む。
心療内科は予約を取るとなると数週間待たされることが多いのだけど、このドクター・Aは「ヤベェと思ったら予約とか気にせず転がり込んできていいよ!」っていうスタンスだったので、遠慮なく転がり込むことにした。
俺「とりあえずここ最近の状況をメモにしたためてきました…」
A「うむ、よく転がり込んできてくれたな」
俺「どうですかね…」
A「鬱病だな」
俺「マジすか」
A「これを飲むがいい…」
俺「こんなカプセル一錠で、人間一人のメンタルを操れるとでもいうのか…?常識的に考えてそれはなくないか…?もしや何かしらの黒い組織が俺の肉体を使って人体実験を行おうとしているのではないか…?」
A「案ずるな…その薬が効くかどうか…その答えは翌朝の君自身が教えてくれることだろう」
そういうやり取りは全くなかったんだけど、薬をもらって帰宅した。
発達障害判明以降、この手の薬への抵抗感が全くなくなってきたな!
良いことなのか悪いことなのか!わからんが!
とりあえず俺はこの人類の叡智を結集したカプセル錠で精神の健康を取り戻すぞジョジョーーー!
ファゴォ!
というわけで、翌朝、死ぬほど通常の状態に戻ったわけなのでした…!
な、なんということだ…あれほどの鉛の雲が、見事に消え去ってしまった!
何かの冗談じゃないのか!?
こ、こんな薬ひとつでここまで影響があるものなのか…?
怖くなってきたが!?
しかし効いたのは事実中の事実。これを覆すことはできない。
頭がすっきりした状態で日記を読み返すと…「こ、こいつ死にそうだな!?」と驚く。
何もそこまで世を恨まずとも…みたいなことも書いてあるし、明らかにこれは通常の様子ではない。
しかし、当時は紛れもなくそう思っていたわけで、その落差に慄くことしかできなかった。
冒頭に書いた睡眠薬の話と同じく、
とりあえず薬でもって強引にでも「ベターな状態」になっておいて、そこから「薬をなくしてもオッケーなように心身を整える」のが多分一番早いんだなと思ったよ。
もちろん、人それぞれではあるんだろうけど。俺はこの手の向精神薬がききやすい体質でもあるのかもしれない。コンサータも少量で効いているから。
なんか、やはりこういう話は明るく読めないかもしれないんだけど、完全な陰の状態と陽の状態を経験できたので、今後は自身のメンタルにより敏感になれるのかなーとプラスに考えている。
「自分に陰の面はないはず」とか「陰であることは恥ずべき、隠すべきこと」って思わなくなったのも大きいかな。
遊びに行くときも、「多分これは持たないな」と思ったらその旨を最初に言えるようになったし、途中でエネルギーが尽きても「すまないがちょっと休む」って言えるようになったし。
陰陽をちゃんと自分で認識できるようになったっていうかね。
無鉄砲に自分の健康を信じられる年齢が終わり…いかに自分をメンテナンスしていくかの年齢に差し掛かってきたということなのか…!!
無条件で元気でいるのは難しいから、陰陽を操る魔導士的なかっこいい存在になっていこうぜ!