自転車界に入門しつつ、ノールビンドニングでドリンクホルダーを作る

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二か月前、今年は俺も何かアクティブ系の趣味を始めるべきではないかと突如思いついた。

とある占い師さんによると、俺の固有スキルは「気品」と「変化」らしいからな…!

しかし、気品…というのは謎だけれども…!

 

趣味にはアクティブ系、コレクション系、クリエイティブ系の3系統があると思っているので、俺に足りていないのはアクティブ系ではないかと。さすれば気品も身につこうという物かもしれない。

そういうわけで、いろいろ調べてみた。

しかし折しも世は大コロナ時代。アクティブ系の趣味には冬の時代だった。習いに行ったり、集まったり、プレイしに行く施設が開いてないので、必然的に選択肢は絞られてしまう。

そんな時、俺の脳に天啓が舞い降りる。自転車である。

自転車は乗ってしまえば外界と完全に隔絶された孤独な世界。大コロナ時代にはうってつけの趣味と言えるだろう。

 

そこで、自転車に詳しい友人に話を聞いてみた。

yajul「クロスバイクを始めたいんだけど、エントリーモデルのおすすめと、ざっくりした価格を教えてくれ」

友人K「クロスと言えば…東洋の巨人・『GIANT Escapeシリーズ』をおいて他にはあるまい…。圧倒的なコストパフォーマンスを誇る、世に一目置かれる存在…」

yajul「なるほど…で、値段は?」

友人K「あとはグローブと…ゲージ付きの空気入れが必要だな…。これを持たない者には死が訪れる」

yajul「死にたくはないな…して、値段は?」

友人K「店にもよるが…1年前のモデルなら安く買えることもあるはずだ…。あとは店との相性…どこまで自転車の深遠に迫れるかの覚悟が試されるな…」

yajul「やはり専門店で相談するのがよいと…具体的な値段は?」

友人K「話は終わりだ…幸運を祈る…」

yajul「値段は…」

友人K「さらばだ…」

 

ついに値段を聞き出すことはできなかったが、友人の醸し出すオーラからすると、おおよそ5万~6万で買えそうな雰囲気がした。

 

ここは例の10万円で解決するか!?

 

と思っていたところ、別の友人から連絡が入った。

 

友人O「yajulが自転車を探し求めると風のうわさで聞いたが、それはまことか?」

yajul「然り、それがしこそは自転車を求むる者」

友人O「ふむ、それを聞いて安心いたした。実は今私の手元に自転車があってな。2か月乗っただけのほぼ新品。そなたさえよければ、格安で譲ろう」

yajul「これは僥倖。この機を逃してはならぬな。して、値段は?」

友人O「うむ、これはクロスバイクではなく、マウンテンバイクなる物。公道に於いてクロスバイクにはかなわぬが、そなたの体躯にはむしろ具合がよかろう。さすれば今持ってまいるゆえ、しばし待て」

yajul「かたじけない。しかし、値段は?」

友人O「まぁ、そなたが乗るのならステムやらシートポストやら伸ばさねばなるまいがな。しかしこのままとてそこらのママチャリでは相手にならぬほどの性能ぞ」

 

そういうわけで手に入れたのが、冒頭の写真のマウンテンバイクである。

なんでこれを友人Oは二か月で手放したのかというと…

いわゆる、このマウンテンバイクは「ルック車」というものなので、見た目は本格的だけど細部の作りが甘く、タフに使うには少々難あり、というものらしい。友人Oは早々に他の自転車に乗り換えたので、余っているということだった。

まぁ、自転車にハマーって書いてあることからして「あ、これは名前を借りただけだな」とわかるよね。

万年筆で例えるとするなら…

ベンツのエンブレムが付いた万年筆が、決して高級万年筆でないのと同じだ。ベンツのエンブレムが付いた万年筆は当然ベンツが作ったものではない。贈答品とかプライズ品になるわけだ。

俺だって、「初めて万年筆を使いたいんだけど、何から使えばいいかな?」って聞かれたら、ベンツ万年筆は勧めないだろう。

「初めてならば…パイロット社のカスタム74シリーズだな…。圧倒的に豊富なペン先を店頭で試し書きして自分に最適なペンを選ぶ楽しさもあるし、何より1万円台で金ペンが買えるのは破格…!この安さ、そしてペン先の調整の手間がいらないパイロット社の安定感が初心者にはベストオブザベストオブザベストオブザベストだ…。まずは、14金で作られたペン先がその身にいかなる書き味をもたらすのか…それを体験してからだな…。そのあとはセーラー、プラチナと手を広げるもよし、舶来万年筆に手を出すもよし、中華万年筆の秘境に遊ぶもよし…。しかしやはり、己の中の基準を作るためにも、万年筆の登竜門たる金ペンを体験し云々」

みたいな感じになるはずだ。

友人Kはそういうことを言っていたのだろうと思われる。

 

自転車界のカスタム74、それがGIANTなのだ。例えが全く伝わらないかもしれないが。

 

しかし万年筆同様、自転車だってルック車から入ってもいいはずだ。

まずは格安で自転車界に入門し、後に確かなエントリーモデルを手に入れる。それもまたよし。

俺もカスタム74にたどり着くまでずいぶん長いこと鉄ペン時代を過ごしてきたからな。まぁ鉄ペンも最高だし、むしろ鉄ペンを極めるのも最高にクールだけどな!

今その手にある万年筆、それこそがベストだ。

…伝わらなくて申し訳ない。

 

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そういうわけでこの二か月、このハマーのマウンテンバイクを乗り回してきた。

30kmくらいなら楽に走れるようになってきたし、だいぶ体力もついたと思う。

なんせ車体が重い。体重も重い。体力もそりゃあつくだろう!しかし前後のサスペンションが大分軽減してくれている感はある。4kg痩せたし。

乗り回す中で、「なるほど、これがエントリーモデルとルック車の違いかー」という部分もわかってきて、「じゃあ次は友人Kおすすめのあれにしよう」とか、「ここはこういうほうがいいな」みたいな自分の好みもわかってきた。自転車はいろいろとカスタマイズできるのも、魅力の一つだろう。

 

そう、カスタマイズ!

 

カスタマイズ…となれば、俄然いろいろとやりたくなってくる俺なので。

とりあえずは…ドリンクホルダーが欲しい!

 

だが!

ルック車の悲哀か、この自転車にはドリンクホルダーを取り付けるビス穴が開いてない。

そういうことなら…

 

作るか!

ノールビンドニングで!

 

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というわけで、さっそく麻ひもを用意する。

そしてそれを、ボトルの大きさに合わせてぐるぐると編んでいく。

別にボトルの大きさに合わせる必要もないけどね!割とテキトーに作っても大丈夫。

 

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ぐるぐる編んで、最終段にはテクノロートを混ぜて編む。

これで口の形をキープできるはずだ。帽子作った時の経験が生きたね。

 

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そしてそれを…自転車のステムとハンドルバー部分に取り付ける。

取り付けるのもノールビンドニングでいく!せっかくだし!

 

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ついたぞ!

かっこいいかどうかは別として…とりあえずは、出来た!

満足!

本当は、木の板とか使ってかっこよく作る予定だったんだけど…。

とりあえず一回作ってみてからまた考えればいいだろ!という精神で。

完璧より挑戦。

一度やってから、あとはアップデートしていけばいいのさ。

とか言いながら何年もこれで行きそうな気はするが…!

 

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なんとなく革でスマホケースも作ってみた。落ちそう!

 

もともとのハマー自転車のイカつい印象が、何となくノールビンドニングのおかげで緩くなったのではないかなと!

 

ある趣味を、別の趣味に使えるとテンションもより一層アップするよね!

自転車で遠乗りした先で編み物とか楽しいな!