忘れかけていた赤い箸
ノールビンドニングとその針づくりにすっかり夢中になっていて、針と毛糸が増えて行く毎日なんだけど。
今週は、「やはり、針にはルーン文字を入れたいな!?」ということで、白い木の針を作ってた。白いといっても、あくまでも木だから木相応の色になるんだけども。
こんな感じの!
それで今回わかったんだけど、針の厚みは4mmはほしいね!
3mmだとちょっと頼りなさげな感じがする。
2mmになると多分、あんまりしっくりこないと思う。強度も低下するしね。
そんなこんなでまた作ったので、その一部をメルカリにに出してみた。…何か申し訳ないが!これ、売れるかなぁ。やっぱり1000円は高いのか。しかし材料と手間考えるとなぁ。うーむ。
例えば、工芸作家さんが作る椅子や机って大体10万~20万円するんだけど、割とそのくらいは普通だったりするんだよ。材料代がざっくり机なら3万、椅子なら1万として、職人さんが1日働いて3万円のお金が発生すると、机なら3日、椅子なら4日とかかかるわけで(この辺はもちろん人によるけどね)。「椅子一脚に20万かよ!?」っていう驚きはまことご尤もなんだけども、なんというか、職人さんたちも生きてゆかねばならぬし。きっちりした製品なら本当に一生使えてしまうものなので、そこは、まぁ、なぁ。難しいよね。機能的には安いものでも十分なわけだし。かといって、こう、うーむ。
それはそれとして、針づくりの合間に、ずっと放置してあった赤い花梨の箸を仕上げてみた。
見事な赤さ!
しかも削っている最中の匂いがとてもいい。
ヒノキやヒバの匂いは有名だけど、広葉樹にもちゃんと匂いはある。
例えば、桜は本当に桜餅の匂いがする。桜餅というか、桜の葉の。対して桜とはほんの少し違うチェリーやシウリサクラは桜餅の匂いはしない。あとはオークはウィスキーの匂いがするし、ニレは…まぁ、あんまりいい匂いではない。多分みんなニレは嫌う。だからあんまり人気が…。まぁ、それはいいが!
なんでこの箸を放置してたかというと…俺は「同じ形のものを作る」のが大変苦手だから!特に箸のような、大きさがそろっていなければすぐにわかるのが一番苦手だ!
なので、今まで箸はこれを含めて3膳しか作ってない。
一応、箸づくりのアドバイスをすると。
基本的に、綿を意識してひたすらサンドペーパーで削っていく地味な作業を続けて行くことになるんだけど、その時に、なるべく黒いサンドペーパーは使わないほうがいいかも。上の画像の左のやつ。要するにどこでも売ってるやつ。特に100番以下の目が粗いものは、黒いのは避けたほうがよさそう。
なぜなら、サンドペーパーの細かい黒い粒が木目に入り込んで見た目が悪くなるし、最悪、黒い粒を歯でかんでしまう恐れがあるから…。ジャリっていう感覚は、味わいたくないだろう!?
もちろん、箸以外なら全然大丈夫なんだけどね。
なので、箸やカッティングボードに使うなら、ちょっと高めの(それでも100円とかだけど)、右のような白いサンドペーパーがおすすめ。なおかつ、100番以下は使わないで、大変かもしれないけど180番くらいで削ると粒は入らないと思う。
白いサンドペーパーはプロユースのお店でよく売っている。amazonには見当たらないなー。
そういうわけで、赤い箸が完成した!
…全然目立たないけど!
でも適度な重さと硬さ、置いたときの音なんかが何ともいえない良さがあるね。
もっと早くに仕上げておけばよかった。
と、そんな箸をせっせと作っているときに、木工の師匠が「yajul君にぴったりのヘラを作ってきたぞ!」と持ってきてくれたのがこれ。
曲がりすぎている!どの辺が俺にぴったりなのか!?
しかし直線は通ってるから力を入れても使いやすい…!
これは使ってみないとまったくわからないな、と思っていると、「これでチャーハンを作って感想を聞かせてくれ」というわけのわからない要望を受けた。
なぜチャーハンなのか。
いや、俺はチャーハン好きだけど。
チャーハンは麻薬。
そういうわけで、薬物の誘惑に負けてしまったので、花梨の箸のデビューは明日以降になってしまった。