ノールビンドニング - ポットカバーの完成と、最初の20時間の終わり -
「全くやったことのないものでも、20時間練習したらかなり上手くなれる」
という説に感化されて始めたノールビンドニング。
20時間が昨日、終わった。
やっていくうちに自分との相性がとても良いことが分かってきたので、ほとんどつまづくことなくここまで来れたといっていいと思う。
実際のところ、20時間のうちの殆どはひたすら縫っていくという反復の時間だったんだけど、途中でミスをしてそのリカバリー方法を見つけたり、増し目減らし目の理屈を体で覚えたり、先生に様々なことを教わったりと、要所で次のステップに進めることができたので、この20時間は学習としてかなり濃い内容だったと思っている。
「何か始めよう」と思い立ったその日にテキストが発売され、使用する針を自分は作ることができ、ちょうど慣れ始めたところでワークショップに参加することができたという、タイミングと要素が全部噛み合っていたのが大きいかな。おまけに、大雑把でも大丈夫だという勇気を分けてもらったし。
まだあまり大きいことは言えないけど、長く付き合っていく趣味になればいいなと思う。
というところで、この20時間を成果はこれ!Twitterではもう出した写真だけど!
ポットカバー!
割とそれっぽいのができているでしょ。
実は最初、「ポットカバーを作ろう」とは全く思ってなくて、ただなんとなく増し目減らし目の練習をしていて「あぁ、こうすれば円錐形になるんだなぁ」とチクチクやっていただけだったんだけど、「これを広げて行けばポットカバーになるよな?」と考えたのがきっかけ。
目的が生まれると学習速度が跳ね上がるもので、何かやりたいこと、作りたいものがあるなら、「まずはこれをやって慣れて行きましょう」という課題をこなすよりも失敗しようが下手だろうが作りたいものを作った方が上達は早い。
それで一度軌道に乗っちゃうと、今まであんまり興味なかった「課題」とかも「これはこれで全然アリだよな」って興味が出てくる。
最初は別にマフラーや手袋は作るつもりなかったけど今は作りたくてしかたないからな…!
人間の心変わりは恐ろしいものだな!
うまく行きそうな気配を感じるところまで来たけれど、どこかで大変な落とし穴が待ち受けているような気もする。#ノールビンドニング pic.twitter.com/wwldPxDzuI
— yajul (@yajul) 2017年9月22日
危惧していた通り、不格好な穴が開くことになってしまったが…!
でもまぁ、それはそれ。ぱっと見で全然問題ないし、なぜこうなったかはそのうちみてわかるようになるはずだし、とにもかくにも一つ完成させたというのが何より大きいかな。
…というかね!
めちゃくちゃ嬉しいんだよこれ!
先月まで、ウールとは無縁の生活を送ってきた俺が!
作品を完成させている!
そしてこのポットカバーの可愛さが半端ではない!
思わず被ってしまったほどだ!
そしてこれ、普通に帽子として通用することもわかった!
となればもう!
帽子作りたくなってきた!
というかこのポットカバーを抱いて眠りたいくらいにかわいいからな!
ちょっとこれは、尋常ではない。
ポット野郎にかぶせておくにはもったいないんじゃないのか…?
などと、思ってしまうわけだよ!
やー、なんだろう。木工で机を初めて作った時よりも嬉しさは大きい。俺の写真でいっつも写っているあの机。あれよりも嬉しい。いや、何か机に申し訳ないが。軽んじているわけでなく、な?
完成から一夜明けてもまだ、こう、気分が高揚しているね。
これが作れたのだから、あとはランプシェードも作れるはずだし、木の枠と組み合わせれば野菜干しの棚とかもいけるだろうし、ソックスは難しくともつま先を温めるアレはすぐ作れるし、時間をかければ普通にひざ掛けも余裕だし、帽子は実質的に作ったようなものだし(かぶれたからね)。
最初の20時間を終えて、今まさに子の世界に一歩踏み入れることができた気がする。
結論として、20時間の効果は凄まじいといえる。
もちろん、ここまで噛み合うのは珍しいにしても、20時間前と20時間後では、まるで別人になることも可能だということが分かった。
人生の中でも衝撃的な体験のうちに入ると思う。
本当に良かった。
そして、かかわっていただいた皆さんに感謝を。
これからもよろしくね。