ツヴォーエンズスティックニング?ツヴォーエンズスティックニング…。ツヴォーエンズスティックニング!

唐突だけど、欧米では「ツ」は顔文字として認識されているらしい。

¯\_(ツ)_/¯

こんな感じに。

…我々日本人にはなかなか認識が難しいが!

二つの点が目で、ノの部分が口。お手上げーとか、あらまぁとか、やれやれとか、そういう感じのニュアンスで使うみたい。

カタカナがこんな使われ方をするなんて、世界は広いな!

そして…今回のニットカフェでもまた俺は世界の広さを実感させられたのだが!

 

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ツヴォーエンズスティックニング…この技法によってな…!

完全に…読めないな!

しかも左の本と右のDVDですでに表記揺れがある!

この時点で手強さが半端じゃない。

これは危険だ。

ノールビンドニング、スミグマスクヴィルクニング、そしてこの第三の必殺技・ツヴォーエンズスティックニング。

俺はいったいどこへ行こうとしているのか。

半年前の、編み物の世界を全く知らなかった俺が…今やツヴォーエンズスティックニングの門を叩こうとしている…。

半ばもう異世界転生モノだよね。

「木材の男が編み物の世界に転生したらヴァイキングになってしまった件」

みたいなタイトルでライトノベル化できそうな気さえする!

タイトルから内容は全く分からないけどな!それぞれの単語間のつながりが全く見えない!これは売れない…!

 

で、このツヴォーエンズスティックニング。

なぜこれを紹介されたのか。

どうしてこんなことになったのか。

それはこんな顛末からである…。

 

先の日曜、2月25日に俺はまた恒例のニットカフェに行ったんだけど、今回はセーターづくりに迷走していたこともあって、ノールビンドニングのアドバイスをもらったりして平和な時間が過ぎた…かと思われたのだが!

棒針編みの講師をやってらっしゃる方が「棒針編みをやらないか」(確か英語を解読しながら棒針編みをやるマニアックな…いや大変興味深いものを)と誘ってくださったんだけど、何せ俺は編み物半年の男だし全く基礎も何もないので、ちょっと今はまだその時ではないのではないかと、この度はおことわりを…しようとしたその時!

北村先生「彼がやる棒針編みはもう決まっていますし」

…は、初耳だが!

すごい!

俺の運命がすでに決められている!

そしてすかさずスッ…と出されたのが、この記事冒頭の、表記揺れが俺の心をも揺らすツヴォーエンズスティックニングの本とDVDだったわけだよ!

かくして、ノールビンドニング、スミグマスクヴィルクニングに続いて俺の棒針編みはツヴォーエンズスティックニングに決定した…らしいぞ!

マンガアニメによくある「巻き込まれ系主人公」はこんな感じだったんだろうな…って、思うよね…!

彼らへの親近感が半端ではない。

 

さて、それでこのツヴォーエンズスティックニング。

何せもう完全な未知の世界である。

そんな未知との遭遇に、俺は、21世紀人の俺は、どうするのか。

それはもう決まっている。

神に祈り…神託を得る…!

頼むぞGoogle神…!

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じゅ、呪文リスト索引…!

…呪文!?

まさか俺はすでに転生を…!?馬鹿な…!

こんなんでましたけれども…、とおそるおそる先生に確認してもらったところ…

「その結果はおかしい」

という、とてもまっとうな返答が。

だよね。俺もそう思う!

そしてさらに

「普段の検索から、独自にカスタマイズされてるんじゃないですか?」と。

…独自にカスタマイズを!?

俺の普段の検索ワードから…

「こいつにはこんな感じの検索結果を返しとけば間違いないだろう…」

と認識されているというのか…!

「なんだかわけのわからない言葉で検索し始めたけど、どうせ呪文かなんかでしょ…」

そうささやきかけてきているというのか…

「大体昔から妄想と空想と呪文が友達だったみたいな人生だったんでしょ…」

「中学生の時に『自分の真名をつける』とか言ってラテン語ルーン文字を…」

「黒い歴史を記したノートが実家に数冊…」

「その一部はクラウドにあったりするし…」

…オッケーグーグル、それ以上は俺の身がもたない。

「 ¯\_(ツ)_/¯ 」

 

心身ともにボロボロになりながらニットカフェを辞し、帰り路にもう一度検索結果をよく見てみると…

俺は「ツヴォーエン『ス』スティックニング」で検索していたことに気がついた!

正しくは「ツヴォーエン『ズ』スティックニング」だったのだ!

Googleもさぁ…「もしかしてこっちですか?」とか、言ってほしかったよね…。

「どうせ呪文なんでしょ…」とか諦めないでさ…。

何か、こう、「こいつにはこれでいいや」みたいなため息混じりの感じが…無機質な端末の奥から漏れ出ている感じがするよね…。

 

あ、それで、「ツヴォーエンズスティックニング」の検索結果でわかったことなんだけど、「ツヴォー」でなく「トゥヴォー」や「トュヴォー」という表記もあるみたいだね。というかむしろ「ツヴォー」は少数派かな。

要するに英語のトゥー、フランス語のドゥ、ドイツ語のツヴァイと同じく「2」を意味するスウェーデン語が「ツヴォー」とか「トヴォ」とか、そういう発音だということらしく。

「ツヴォー」は2、「エンズ」は終端、「スティックニング」は棒針編みということで、なんとなく、おぼろげながらこの編み方がどういうものなのかをうっすらと現しているようなほのかな感覚が胸に去来するアトモスフィアがあるよね。

しかもこのツヴォーエンズスティックニング ― ええと、トゥヴォーエンズスティックニングのほうがより一般的かな? ― は、どうやら「ダーラナ地方が発祥地」とのことで!

そう!

ダーラナといえば俺の大好きなダーラナステッチ発見の地であり…技法もダーラナステッチに似たものなんだそう。

これは何か縁を感じるね!

俄然興味が出てきましたよ…!

本は全く読めないけど…!

スウェーデン語はGoogle神の力をもってしても難しくてね…!

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前回のスミグマスクヴィルクニングのときのような猟奇的な結果にならずにほっとしたよ!

友人の胃の中にフックを入れたりしないからな…!

よかった…!

本当に…!

「デガサイトユタート」という呪文的な単語がとても気になるけれども!

なんとなく、歴史的背景がほのかに理解できそうな感じは、する。

 

 

 とりあえず…今回のニットカフェでは異世界の扉を開いただけで終わってしまったので、次回のニットカフェでその技法の一端をつかめればな、と思うよ。

思わぬ運命が俺を待ち受けていたけれども、この道はこれでとても楽しいね。

とりあえず… 

編み針を作るところから…!