ノールビンドニング - コードループとコードステッチの両方を拾う縫い方 -
先月のニットカフェで、北村先生にぜひ教えていただきたかった縫い方があった。
それは表題の通り、コードループとコードステッチの両方を縫い合わせ、口を閉じる縫い方。
…文章で書くと何が何だかわからないのだけれども!
つまりはこういう風に縫うやり方のこと。
…出来上がりについては察してほしいところ。
いろんな人の作例を見ていくと、結構な割合でこの、「袋の口を閉じる縫い方」が使われているように見受けられた。
そういうわけでこの積年の疑問を、俺は始めてまだ数か月だが…、解決すべく質問をした!
先生「こう糸を通して、こっちから縫うんです」
俺「なるほど完全に理解しました」
この間わずか5分
この理解力…!2か月前の俺とは別人…!
己の才覚が怖くなってくるな…!
これはいける!
帰宅後、さっそくやってみようとすると…
全然理解してねぇ!
なんという…ニセモノの理解力…!
たぶんこれは誰にでもある、「その場では理解していたつもりでも、実際はめちゃくちゃ抜けていて全然できてない」というアレだ。これは別に知ったかぶっているわけでなく、その時は本心からそう信じているから厄介なんだよな。
己の錯覚が怖くなってくるな…!
とはいえ、説明を一度聞いて、理解した気分になったことは事実。
とすれば、微妙にボタンの掛け違いが起きているだけで、あと一歩のところまでは来ているはず。
後はいろいろ試して正解を見つけるだけのはずだ。
…と、思っているうちにあっという間に一か月が過ぎたんだけどな!
いやぁはっは!光陰は弾丸のごとしだぜ。これが30代の恐ろしさなのか…!?
時間という大宇宙の畏るべき法則の前に膝を屈しつつ、つい3日前にようやく、(たぶん)正しいやり方に到達したので、ここに書いてみようと思う。
果たしてこれが本当に正しいのかはいまだわからないが!
糸が通る順番を理解する
「テキトーでOK」とヴァイキング的にやってきた俺のノールビンドニングにも、ついに理屈を考える時が来たようだ。
「目数を数えましょう」というだけでも相当なハードルを感じていた俺にはかなりの試練。このそびえたつ試練の断崖に俺は挑まねばならない。いやそこまでではないんだけど。
こちらがおなじみのノールビンドニングの…なんていうんだろう、ええと、ループの塊?がある。これに名前付いてるのかな。
まずはこのループの中で糸がどういう風に進んでいるかを理解してみよう!
普段何気なく縫っているけれども、縫い終わった後を見て糸がどう進んだか逆算するのは案外ややこしい。
ややこしいけれど、理解してしまえばとっても簡単。
そして一度理解してしまえばノールビンドニングが格段にやさしくなる、と思う。どこかがたわんだり緩くなったりしても、どこを引っ張ればもとに戻るかすぐわかるからね。
それで、今回大事なのは①と②。
①は普段は意識せずにいきなり②から針を進めているんだけど、今回大事なのは①のところで向こう側の、閉じたい部分のループを拾うこと。
最初にコードステッチ側(親指の上側)のループを拾って、次にいつものようにコードループを拾って、ワーキングループを拾うという順番になる。
言葉で説明するのは難しいな!
先に上側を通して、次に下側
というわけで、この緑の糸で作った袋を、白い糸で閉じてみようと思う!
白い糸で作り目を作ってこの袋の口の上下を縫っていくよ。
ブロディエンステッチで!
まず上側を通す。
この時、下から通すか上から通すかはどっちでもいいと思うんだけど、下側からのほうがいいのかなぁと思う。ここは悩むところだよね。
でもフェルティングすればあんまわかんなくなるからへーきへーき(ヴァイキング的おおらかさ)。
上でも書いたように、この上部分が一番大事になるね。
針で糸を完全に通してしまったほうが分かりやすく、またきちんと閉じられるので、糸を通しきってしまおう。
上に通した糸を、写真のように親指にかける。
これをやっておかないと、意外と混乱するので、ゆっくりと正確にやった方がいいな!
俺は以前、ここをテキトーにやっていたから混乱してしまったんだと思う。
以前、北村先生が言っていた「ゆっくりやるといいですよ」という助言の意味が分かった気がする。ゆっくりやらないとダメなやつだこれ。
次に、下側。
下側から先はいつもと同じだから、あまり迷うことはないと思う。ゆっくりね。
なかなか縫いづらいけど、ゆっくりやれば大丈夫。曲がった針を使ってるとここが結構楽。曲がり針はいいぞ。
やりにくい場合は、上側と同じく下側も糸を完全に通しきってからやるといいと思う!
…でもこれロシアンステッチとかターニングステッチだと結構苦労するよね。
フィニッシュステッチはそのあたりユーザーフレンドリー。
無事に糸を通したら、出来上がりを確認する。
…汚いな!
すまない!
後はこのまま縫っていって、最後まで来たら少し多めに縫って、余分な部分を裏側に押し込んだり、あるいはひっくり返して隠したりすればOK。この辺はヴァイキング的に。
以上が袋の口を縫い付ける方法の説明でした。
…正直なところ、あんまり自信はないんだけどね!
でも見た目それっぽくなってるから、まずはこれでいいかなと。
何かの参考になれば、と!
ノールビンドニングのチュートリアルとして、こんな記事も以前に書きました。