ついに金属に手を出してしまった

ノールビンドニングをやっているのか、ノールビンドニング用の針を作っているのかわからないくらい両者を並行してやっている気がする。

そしてこの度、ついに、金属に手を出してしまったよ…!

このままあらゆる材質に手を出してしまいそうな勢いでは、あるな…!

次は石材…鉱石を使って針を作りたいとか思い始めている!

もともと、金属で作るつもりはなかった…というか、木材石材はともかく、金属はさすがに俺の手には余るだろうと完全な及び腰を見せつけていたのだけども、最初のニットカフェで北村先生に針を見せた時に先生が何気なく言った一言

「金属では作らないんですか?」

 という言葉が、俺の心に、抜けない針となって残ったというわけだよ!

呪縛…!

まさに…!

おそるべき制約が…!

しかし呪縛の有無にかかわらず、いつかはここにたどり着くような気はしていた。研磨の魅力に目覚めたその時からな…!

 

そういうわけで、今回は加工しやすい真鍮の丸棒を削り、ノールビンドニングの針に仕立て上げていこうと思う。

どうでもいいけど、真鍮って英語で「brass」っていうんだね。

ブラスバンドはつまり金管楽器のバンドだということだったんだな。

ノールビンドニングの金属針 表面を少し削って平面を出し、穴を空ける

まずは穴を空けるわけだけど、真鍮の丸棒にいきなりドリルで穴を空けるわけにはいかない。ドリルの先端が滑ってしまうからな!

なので、まずは大雑把に削って面を出してから、ドリルで穴を空ける。この時まっすぐにドリルを入れないと、ドリルを折る羽目になる。俺は一本降りました。

削る際には当然、ディスクグラインダーを。

…まぁいつものごとく、穴の位置がずれてしまったが…!

こればかりはどうしようもないな!

糸鋸で真鍮を切る

 そしてある程度まで削れたら、糸鋸で切る。

真鍮は切れる!

ただ、これは削る際もそうなんだけど、あんまり激しくやると摩擦熱が伝わって削ってる部分からかなり離れた持ち手もめちゃくちゃ熱くなることがあるので、そこは注意が必要。特に銅なんかはすごいよ。ドリルで穴を空けてただけなのに、いきなり熱くなったからね!

グラインダーでざっくりと形を大きめにとって、やすりの番手を上げていく。

36番のグラインダーで削り、100番で形を取り、400番で凹凸をならして…という感じ。

 しかしこれ、鉄粉が相当出るので、気づかぬうちに来ている服が真っ黒ということになるので、注意が必要。

特に眼鏡をかけている俺は、うっかりすると眼鏡に鉄粉がくっついて、拭くときにめちゃくちゃ傷がついてしまうので、作業中はゴーグルと皮手袋は必須だね。

金属加工は楽しいけど、やっぱり怖いよねー。

破片が飛び散ると、デニムパンツ越しでもめちゃくちゃ痛いし。

あまり…やりたいものではないな!

ある程度仕上がってきたら、あとは前回と同じく…ミニルーターコンパウンドで鏡面仕上げをする!

金属の場合、削れた鉄粉でば府が真っ黒になる。びっくりするかもしれないけど、黒くなるということは削れている証。研磨のためなら、俺は喜んで黒くなる覚悟さ…!

しかし研磨は楽しい。

やればやるだけ確実に成果になる。

そんなものがこの世の中にどれほどあるだろうか…?

俺も…報われぬ努力に身を沈めてきた男。

やればやるだけ光っていく真鍮に涙しつつ、ひたすら研磨していく。

ちなみにミニルーターのバフは、意外にもダイソーの100円バフがコストパフォーマンスが高い。おすすめ!

 

真鍮製ノールビンドニング針

 そして、真鍮のノールビンドニング針が完成!

写真ではわかりにくいけれど、すごく光っているよ!

…まぁ、若干、こう、細かな傷は消せていないのだけれども!

長さはおよそ15cm、幅は6mm、一番厚い部分で3mm。俺としては標準的な形になったと思う。

…ただこれ、重いな結構!当たり前だが!

金属だしな!

だからたぶん、あまり長時間使うと意外と疲れるかもしれない。特に女性の場合。

金属針の場合はもっと薄くしていくのがいいのかなぁ。

まぁ、使わなかったら、これはかんざしとしても使えそうだし。いや俺はかんざしt使わないけど。誰かに。

とりあえずこれで何か作ってみようと思うよ!

さ、最近全然縫ってないからな!