ノールビンドニング - 今までに作った針 -

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個人的に、「編み物をやるひとは、指の関節を使って糸を抑える独特の動きをする」とずっと思っていたんだけど(母がそうだった)、ここ数日まさに自分もそののような手の動きをするようになってきて「俺もいっぱしの風を吹かせるようになってきたか…」と感慨深いところだけど。

だいたいこのくらいの、ちょっとこなれて生意気な感じになってきたところで大きな失敗をするものだよね。慢心とか!

気を付けないと!

希望こそがパンドラの最後の厄災、という話もあるしな!

と、そんな感じでノールビンドニングに大変にハマっているんだけど(Twitterでほぼこの話しか最近はしていない!すまない!)、ちょっとここらで今までに自分が作った針をまとめてみようと思う。

雑多に作ってたつもりだけど、案外、いくつかの傾向にわかれていることが分かって興味深かった。自分のたどった道をあとから見直すのにはこういう楽しみがあるよね。職歴なんかでも、フラフラしてると思ってたけど実は一定の傾向があった、とか。まさに俺なんだけども。

現時点で12本針を作っていて、冒頭の画像がそのうちの10本。残りの2本はちょっと別の場所にあるので写真にはないんだけど。

デザインバリエーションごとに見事に長短二本ずつになっていて面白かった。

右からひし形、柳葉型、三角形型、ひし形のカリン、直線型。実質四種類。「○○型」というのは自分が勝手につけた名前なので、実際そういう呼称はないとおもう。

以下、それぞれの解説。と言うほどたいそうなものでもないけれど。

ひし形

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これが自分の中での最新型。

後述する柳葉型や三角形型だと、針のお尻が手のひらに当たるときに意外と痛かったので、お尻を丸くしたひし形が生まれた。これで長時間縫っていてもそんなに痛くない。

長い針だとどうしても、針のお尻を手のひらで押し込む動きになるので。

左の短針(といっても10cmある)は特に使いやすくて、糸が長い時は二つの穴でまとめ、短くなってきたら上のほうの穴に通してさらに短い針として使うという使い方ができる。これはお気に入り。

多分今後特に問題がなければ、この型を作っていくことになると思う。

曲がった針なんかも作ってみたいけれどね。

 

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こちらはひし形のカリンバージョン。

奥の長針はカリンらしい、美しい赤い色なんだけど、こう、手前の短針の色が悪すぎる…。

というのも、これは「カリンの白太を組み込んで、白と赤とのコントラストを綺麗に見せよう」という野心を抱いて制作したものの…見事に色の悪い白太にぶち当たって、結果、ちょっと汚いかんじに…。でも実物は写真より綺麗だし、愛着もてるよ!形もいいし!適度な重さが集中力を増してくれるし!

しかしこの短針をメルカリに出品してみたら、全く顧みられなかった。多分今も漂ってる。

…価格設定が強気過ぎたのだろうか。

でもカリンだぜ!?グラムいくらで取引される高級材だぜ!?

…だめか!改定するか!

奥にある長針は、今まで自分が作った中でも最長。18cmもある。

こんなに長いのに全くたわまないというのが高級材たるカリンのパワーなんだけど、いかんせん長すぎた。

針作りをしていて気がついたのは、どんなに長くても「親指と人差し指でL字を作った時の指先の距離」の長さを超えちゃうと、途端に使い勝手が悪くなるということ。昔の言い方で言えば「一咫(ひとあた)」。ちなみに箸の長さは一咫の1.5倍が適正。

自分の場合は一咫は16cmなので、18cmは手に余るということだと思う。17cmでも結構持て余し気味だった。

なのでこれはそのうち短く削る予定。

柳葉型

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短針は微妙で、長針は一番使っているお気に入り。

短針は一番最初に作ったものなんだけど、これがすごく使いにくい。先端から急に太くなるので、糸が拾いにくいのなんのって。特に筒状に編んでいくときにストレスが溜まってしまう。

一方で長針は極めて使いやすい。短針の反省から、先端を思い切り尖らせたのが奏功して、もう本当に使いやすい。すいすい縫える。

が、お尻が手のひらに当たってちょっと痛い…!

まぁそれでもずっと使っているから(使いやすいからね!)、そんなに気にするほどのものでもないということかもしれないけど。

短針はそのうちもう少しとがらせる予定。

長針は穴がすっごい雑。

でも使う。使いやすいから!

三角形型

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最初期に作ったうちの一つ。

ソノケリンを使うのなら、ソリッドかつアーバンでモダンな装いの中にふと頬に感じるクラシカルなそよ風を備えたこの形にするしかないな…!

とか変なことを考えながら作っていた針。

直線の中に配される円形が、硬質な社会に己を調律しつつもその心の中では古のロマンを希求する私たちを象徴した作品。

ということを今考えました。

ハイソサエティな文言を考えるのって結構難しいね!

短針はこれまで制作した中で最も短い。8cm。糸が短くなってきたときにこれに取り換えると楽に縫える。と思う。長針は俺には今一つ足りない長さだけど、多分女性にはちょうどいい長さなんだと思う。12cm。

注意点としては、あまりきつく縫いすぎると針のお尻を通すときに大変なので、そのフォルムに反してふわっと柔らかく包み込むように縫っていくといいんじゃないでしょうか。

鋭いナイフにも…優しさが必要なのかもしれないぜ…!

はい。

直線型

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一番大好きな針。

この赤さ!

美しい!

特に短針。これがもう最高に、本当に大好きな針!

木材を使う時は、削ってみないとどういう木目なのかが分からない。それが醍醐味でもあるんだけど、この短針はもう、本当に綺麗でね!写真でもわかると思うけど、光が当たると乱反射する部分があるの。これがもう好きで好きで。手に持った時の感触も最高。適度な厚さ、強さ、幅、これ以上しっくりくるものはないってくらいにうまくできた。

んだけれども。

細すぎた!そしてもう少し長さがほしかった!

あまりに細くて、穴が直径3mmしかない。だから糸を通すときに辛い。

作品としては良くできていても、道具としては今一つという悲しみ。

見て触っているだけなら申し分ないんだけどね。一応、限界まで穴を広げたんだけど、それでもやっぱり並太の毛糸を通すのがやっとかな。

長身は、この短針の夢をあきらめられなくて作ったロングバージョン。

でも残念ながら、短針にあったような美しい木目は現れてくれなかった。

それでも十二分に美しいし(なんせカリンだからね!)、強度も触ったかんじも十分。穴も4.5mmまであるから何を通しても大丈夫。この長針は実は今日作ったばかりなんだけど、多分これからこの針がメインになっていくと思う。

以上

今までに作った針の紹介をしてみた! 

読んでくれた人の何かのヒントになれば幸いです!

Pinterestなんかを見ていると、曲がった針や特殊な材質を使った張り、いっそ清々しいほどに適当なつくりの針なんかがたくさんあって、上記のようなかしこまったかんじの針以外のものも作ってみたいなという欲求がふつふつと。

とりあえず、針にルーン文字は入れたいよね…!