ノールビンドニング - セーターを作る -
この寒い日々の中、まさに俺の仕事はそのピークを迎えようとしているのだけれども。
俺は木材業界の人間なので、ちょうどこの時期が繁忙期の一つ。
4月に新生活を送る人たちのための家具製作がこれから始まるからね。
まぁ…大体海外製だけど!
中には国産品もあるわけですよ。学習机とか。お高いのはね…!
つまり何が言いたいのかというと…
あんま編み物できてない!
そう!
1月1日の時点では…数週間でノールビンドニングのセーターを華麗に仕上げるという確かな予定があったものの…できてない!
袖はできたんだよ。紆余曲折の末に。
小さすぎたから、途中で一回ぶった切って、
で、ちょっと大きく作るというようなことをやりながら。
失敗したら切っちゃえる編み物っていいね!実に俺に向いていると思う!
そして…
可愛いかんじの袖は完成した!
どうだろう。
とてもむくつけきヒゲ男の作品とは思われないこの感じは。
専門用語でいう萌え袖が。
この写真をとる際に、スマホを三脚で固定し、鼻でシャッターボタンを押したという、とても萌えない背景があったわけだけれども。舌で押そうか迷ったけど。さすがに舌はないだろうと。すまん。タイマー設定使えって話だよね。
袖の次はいよいよ身頃(胴体部分)ということになるんだけど、
これがなかなか、遅々として進まない。
…まぁ俺のサイズだからな…。
今日、1月24日現在でこの段階。
これは…。
んー、可能なら今週末のいつものニットカフェで、ある程度出来上がったものを持っていきたかったところなんだけど…。
何とか間に…
間に合…
無理だなこれ!
一応、最高の速度で夜を徹して行えば何とかなりそうな雰囲気はあるものの、以前北村先生が言ってた「セーターづくりのコツはゆっくり編むこと」に反することになるし、多分、こう、あれだ、俺が急いでやったとしても、致命的な落とし穴にハマるだけの結果になるだろうという確信があるので…できるところまで作って持っていってアドバイスをもらおうということに俺の脳の中が全会一致したというわけだよ。というかすでに身頃が大き過ぎるしな。
まぁ、とにかく、無理はよくない(言い訳)。
そして、ここまでセーターを編んできたところで、いくつかわかったことがある。
やはりセーターを編んでみて正解だったよ。困難は人を上へ引き上げてくれる!
つまり…
- ダーラナステッチは意外と面倒
- マメンステッチすげぇ楽
- 二つ一組のもの(袖とか靴下とか手袋とか)を作るときは、同時に作っていく方がいい
- 自分の体のサイズくらいは把握しておけ
というようなことに気がついた!
…サイズのあたりは基本としても!
小物を縫ってる時はあんまり気づかなかったんだけど、大物を作るとステッチごとの作業の早さが明確になってくるね。
ダーラナステッチ、めっちゃ遅い!
マメンステッチ超早い!サラマンダーより速い!
や、ダーラナステッチの縫い目は大好きだし、これからも俺はダーラナステッチ推しで行くことに違いはないんだけど!
これほどの差があるとは思わなかったぜ…!
ダーラナステッチ(オスロステッチとかも)は、一段目が結構ややこしくて、いきなりダーラナで編もうとすると二段目でどこを拾ったらいいのか戸惑うので、ガイドとして最初にマメンで一段縫ってからダーラナステッチに以降するんだけど、もう速度が全然違ったもんね。やー、実感しました。ダーラナステッチがメジャーなステッチではない理由がわかる気がする。素敵だけど、ちょっと大変。仕方ないね。
それと、今回痛感したのが「同じ目数でも、作る日によって意外と大きさが違う」という点。今回、袖は一本ずつ作ったんだけど、同じ48目でもけっこう違うんだよね。片方は途中で切ったからってのもありそうだけど、ずいぶん違うもんだなぁと思ったよ。これも先生が言ってたことだけど、実際に違いが確認できた。本当に違うもんなんだなぁ。…指の微妙なむくみとかが原因?
だから、二つ一組のものを作るときには同時に進めていくか、最初の数段だけその日のうちに作ってしまうのがいいんだと思う。
今後、靴下などを作る際に念頭に置いておきたいね。
とりあえず、セーターづくりは引き続きゆっくりとやることとして、
今度のニットカフェにはスミグマスクヴィルクニングの針を何本か作って持っていきます。
今2本しかないので、もうちょっと作っていきたい。
寒いけど。
っていうかスミグマスクヴィルクニングの予習できてない!まずい!
いろいろ忙しいぞ!
構造から読む、「スラムダンク」のエンディング
少し前に、久しぶりに「スラムダンク」を読み返した。
最近(ここ十年くらい?)は単行本40巻50巻は当たり前のようになっている中で、31巻で終わるスラムダンクは「え、もっと長かった気がするんだけど、1試合の分量ってたったこれだけだったっけ?」と驚くほどだった。
ただ「スラムダンク」を読んできた人たちはおわかりのように、短くテンポよく進む中の濃度はものすごい。
およそ20年ぶりに読み返したスラムダンクは、めちゃくちゃ面白かった!
しかしそれは「以前と変わらぬ面白さ」ではなく、「ストーリー構造に気づいた故の面白さ」となり、さらなる面白さが俺の脳を襲ったわけなんだけど。
そしてその物語の構造に気づいたとき、当時の俺も、みんなも知りたがっていた「本当のエンディング」は、実はもうすでに本編の中に描かれていたのだと知った!
炎の男・三っちゃん
スラムダンクは(というかあらゆる物語は)、いくつもの構造を内包しているけれど、「真のエンディング」に続く構造のキーマンは俺たちの三井寿、世に言う「炎の男・三っちゃん」である。この三井寿がスラムダンクにおける裏の主人公と言ってもいいかもしれない。
三井が登場し、加入することで物語は一気にバスケットに向けて加速していく。三井という最後のピースが登場したことにより、ようやく序章が終わる。ドラゴンボールのベジータのような役割だ。ゆえに、三井を見て行くとスラムダンクの構造が分かりやすいように思う。
「悪いお手本」として
三井が大きな役割を担っているのは、「最後の加入者」だからだけではない。
三井は、主人公桜木の「ありえた未来」を体現して登場する。
つまり、どうしようもないワルとして。自身のいらだちを他者にぶつけて発散する、そんな不良として最初に登場した桜木とほぼ同じ。そしてより露骨に周囲に迷惑をかけるキャラクターとして、三井寿は姿を現すわけである。
三井とその取り巻きは「バスケットをやらなかった桜木」の可能性の姿だ。
桜木が本格的にバスケットをやろうとするタイミングで、「自分の未来の姿」のキャラクターが登場する。これはとても秀逸な構造だと思う。見事だぜ。
桜木が完全に「スポーツマン」となるのは物語最終盤だけど、実はこの三井を退けた時点で桜木は「スポーツマン」として道を歩むことが決定していたようなもので、とても大事なターニングポイントである。
そしてもう一つ、この三井の登場シーンで描かれるあの安西先生の名言
「あきらめたらそこで試合終了ですよ」
は、実は物語最終盤で桜木にも言っているのだ。
スラムダンクを象徴するセリフをかけられたのは三井と桜木のみ。しかもこのセリフはみんなの前で言った言葉でなく、あくまでも三井と桜木に1対1でかけた言葉というのも大きいかもしれない。ほかのチームメンバーはこのセリフの存在を知らないのだ。
三井と桜木は相同的な描かれ方をしている。
大きな怪我による挫折を経験し、それでも「バスケットがやりたいです」といった三井と、
背中に(おそらく神経的な)怪我を負っても「オヤジの全盛期はいつだ?俺は今なんだよ!」とバスケットを続けることを選択した桜木。
両者の構造は極めて似ているといえる。おそらく意図的に同じ構造で描いていると思う。
あきらめの悪い男
三井は物語を通じて挫折と後悔にさいなまれるキャラクターとなっている。
2年間のブランクで体力がついていかないという描写が何度もされる。
(これは逆に体力だけは十二分にある桜木と対照的だ)
スラムダンクにおける三井のストーリーは、
挫折と後悔にまみれた男が、再び自尊心を取り戻す
というもの。
そして三井が完全に自尊心を取り戻し、過去の自分を乗り越えた最高の名シーンが「おう、オレは三井…あきらめの悪い男」である。多分みんなあのシーンが脳裏に蘇っていることと思うが!キャラクターがアイデンティティを取り戻したときに自分の名前を言うというシーンは例外なく燃えるよね。
で、このシーンで三井は独力で自尊心を勝ち取ったわけではなく、ボロボロのヘロヘロで自分自身を失いそうになっているときに
- 赤木が自分のためにスクリーンをかけてくれる
- その一瞬を逃さず宮城がパスをくれる
- 外しても桜木がリカバーしてくれる
という、チームメイトへの信頼があったからこそ(我の強い)自分が自分でいられるというテーマも三井を通じてはっきりと描かれている。
真のエンディングは三井が示唆している
そんな「スラムダンク」のキーマン中のキーマンである三井は、俺たちが心から知りたがっている「真のエンディング」も描きだしている。
「真のエンディング」というのはつまり、
「それで、そのあとどうなったの!?」
である。
作中で背中に怪我を負った桜木は、本当に復帰できるのか?復帰できたとしても、実力が大幅にダウンしているんじゃないか?本当に大丈夫なのか!?
という疑問。
その疑問には「天才ですから」で答えているのだが、やはりそこは桜木の言うことなので俺たちの不安を払拭するにはちょっと足りない。ただの強がりかもしれないし。
このあっさりしすぎなラストシーンも、三井寿を知ることによって深い納得と信頼を得られる構造になっているのだ…!
そのカギは、山王戦の三井の最後の3Pシュートのシーン。ディフェンスの松本くんがファウルをして4点プレイとなった劇的なシーンの、その直後にさらっと挿入されるこのコマ。
このシーンの流れは
- 背中の怪我を負った桜木が執念で山王のシュートをブロックする
- 宮城がボールを運ぶ
- 山王に阻まれる
- 手詰まりかと思ったその時、三井があきらめの悪い走りを見せ、シュートを決める
という涙で視界が歪む最高のシーンなわけだけども。
なぜここで三井は怪我をした左ひざをかかえたのか。なぜその場面が描かれたのか。いつもの三井なら、ヘロヘロでぶっ倒れるとか、安西先生の方を見るとか、過去の自分と比べるとかするけれど、ここではそれをしない。
なぜだろう。
何の意味があるのか。
それはもうお分かりのように、三井のこのコマは、桜木の未来の姿を描いているのだ!…と思う!
「三井は桜木の未来の姿である」という、三井登場時の構造を当てはめてみると…。
復帰が難しい怪我を乗り越え、見事に復活し、最高のプレイでチームの信頼に応える
という構造を、桜木からボールを受け取ってやっているのである。
この、三井が膝を抱える場面。
それが示唆する、「桜木が無事に怪我を乗り越えられる」という未来。
これが「スラムダンクのエンディング」だと俺は思う!
あきらめの悪い男なら、天才なら、重い怪我からも復活できる!
その実証を、三井がすでにやってくれている!
だから俺たちは、何も迷うことなく、天才桜木の復活を心に描けばいいのだと思う。
野心を抱いて戌の年
明けましておめでとう!
昨年は大変お世話になりました。
今年もよろしくお願いします。
さて、年始といえば。
2018年という平成30年のこの年に、俺はいったい何を為すべきなのか。
それを考えるのも楽しさというものだよね。
とりあえずさしあたり…新年の易占をしてみた!
…bogではあんまり書いてなかったけど、実は俺、易占をやるんだよね。あの細い棒をジャラジャラやるやつ。八卦とか太極とか、そういうあれ。
とはいえ俺は占いを主とする象数易でなく、哲学書として読む義理易の方なんだけど。
でまぁ、易占といっても「あんたは地獄に落ちる!」みたいなものじゃなくて「こういうことに気を付ければいいんじゃないか」という古代の叡智が結集したバーナムの書であるので、な!
それで出た卦は、震為雷(しんいらい)と沢天夬(たくてんかい)。
2018年最初の易占。震為雷と沢天夬。大きく変化が起こる激動の年。良くも悪くも変化するので、浮足立たないこと。詰め込みすぎると内部決壊を起こすので、慎んで凶事を避けること。人の好き嫌いに注意。リーダーシップを取れるが、不慮の事件あり。と。 pic.twitter.com/YFnZk6AAq8
— yajul (@yajul) 2018年1月1日
内にも外にもとにかく動きが出るので、病気や怪我に注意、という感じかな。
それで今年の大雑把な指針を得たところで、今年やりたいことを整理してみる!
・ノールビンドンングでセーターを作る(1~2月)
・ノールビンドニングで靴(ギヴェ)を作る(2月~4月)
・痩せる(8月までにある程度は…)
・ロッキングチェアを作る(5月~7月)
・中国語の勉強をする(通年)
・資産(なんてものはないけどな!)運用について考える
・新しいパソコンがほしい
・スミグマスクヴィルクニングを習得する
・毛糸ちぎり機の改良版を作る
という感じかな!
割と結構…一筋縄でいかないものが多い気がするが!
とはいえ、ノールビンドニングを始めたのは去年の9月。そこから3か月でそこそこのものになっているという実績はあるので、少しばかり勇気は湧いてくるな。ノールビンドニングのように情熱を傾けられるものをあと4回はやれるということになるからね。
ノールビンドニングはおそらく生涯の趣味となりそうだから、そういった出会いがまたあればいいなと思うよ。
…あとは、生涯を共にする伴侶を…
…
……
まぁな!
それで、早速今月の目標であるところの「ノールビンドニングでセーター」だけれども。
編み物をやる以上は避けて通れないのがセーター。というか、セーターはノールビンドニング始めた当初から作ってみたいなぁとは思っていたんだけど、いろいろと話を聞くに「結構難しいんじゃないか」「今の俺にはできないのではあるまいか」と心に引っかかっていて。いろいろと考えなきゃいけないことが多いみたいだし。縮む方向とかね。
それにほら、俺は基本的に雑だからな!手袋の例を見るまでもなく!
そういうわけで、なかなかセーターに踏み切れなかったというわけだよ。
しかし、やはり作ってみたいものは作りたい!
誰のために作るでもない、ほかならぬ俺の満足のためなのだから、あまり難しいことは考えず、いつものようにノリと勢いとライブ感覚で一度作ってみてもいいだろうと、決めたわけだよ!
そうなれば必要になるのは圧倒的な量の毛糸。
しかも俺はまだセーターを作ったことがないのでどのくらいの量が必要になるのか把握していない。途中で毛糸が切れるという事態は避けたい。
なおかつ、失敗しても笑い飛ばせるくらいの価格である必要がある。
さらに、ノールビンドニングでやる以上、ウール100%で作っておきたい。
これら条件を満たす毛糸を求め、俺はユザワヤへ足を運んだ…。
その結果が、これだ…!
…やりすぎじゃないのか!?
合計67玉の毛糸が…!
いつの間にか俺の部屋に…!
総重量は2kg…!
重てぇ!
セーターを作るのに使う毛糸は中央にあるチャコールグレーの毛糸50玉なんだけど、その帰りに寄ったイオンで「毛糸詰め放題1000円」という魔の企画をやっていてな…。しかもそこにスキーの毛糸を見つけてしまったので、これはもうワゴンの中の毛糸をすべてひっくり返してスキーの毛糸を詰め込むしかないということに…当然なるだろう!?
オレンジ色の毛糸の使い道はまだ見つかっていないのだが、とりあえず確保しておけば何かの役に立つはず。単純に触っていて楽しいし。
というかセーターに毛糸50玉はさすがに多すぎるだろう…。
いかな巨漢でも25玉あれば作れるだろうし。
なんで50玉なんだ。
何を考えていたんだ俺。
でもちょっとやり遂げた感ある。
多分こうして…毛糸が部屋を埋めて行くことになるんだろうな…。
1年前はまさかこんなことになるとは思わなかったぜ!
#ノールビンドニング のセーター作り、袖が片方できたー。これをもう一つ作って身頃に合わせていくよ。片袖で毛糸2.5玉だから、全部で16玉くらい必要になるかな?ただ、やっぱりこれ、ちょっと小さく作っちゃったんだよね…。 pic.twitter.com/ecjrZMfDXg
— yajul (@yajul) 2018年1月5日
そんなわけで、1月中にある程度形になればいいなと思いながらノールビンドニングのセーターを作っている。
切った! pic.twitter.com/wlFfMNqrt9
— yajul (@yajul) 2018年1月5日
早くも迷走している感はあるけれど…!
これを作り切ることで、俺の中に一つの確信と、セーターづくりのノウハウが溜まっていけばいいなと思っている。
みんなにとっても今年がいい年でありますように!
ノールビンドニングのー - チュートリアル動画をYoutubeに -
仕事中に、ふと、「作り目について、もっとちゃんとまとめておいたほうがいいのかなぁ」と思った。唐突に。
その時の仕事がかなり単調だったからというのもあるけれど。
大体何か閃くのはこういう時だよね。
以前このブログで書いた作り目のための練習方法のエントリも、あれはあれで結構読まれてはいるんだけど…やはりあくまでもこのブログの中でのことなので…。
やはりここは…俺の(一方的に)愛してやまないノールビンドニングのお姉さんのように…やるしかないのか!?
動画を…
Youtubeに…
上げる…!
この恐ろしい考えに、単調な仕事中の俺はかなり挙動不審気味になっていたのだけれども…!
じっと手を見てみる。
手というのは面白いもので、見る角度によってかなり印象が変わる。手が美しい人は手を見せる技術にも優れている。のだと勝手に思う。
いやいやいや、この手は見苦しいだろう。
それに俺が何か教えられる立場でもないし。
まだ三か月だぜ?
まぁ、それはいずれ、そのうちにな…。
と、その時はそれで終わったんだけど。
やはり、何か心に引っかかるものが、残る!
これはあれだ。
やらないと後悔するタイプのやつだ。
例えるなら、小学校の授業中に先生が発した問いに、自分は確かな答えを持っているのに手をあげずにそのまま授業が流れて行った時みたいな感じになりそうだ。
これは確実に後悔する。やらなければ後悔にまみれるやつ。
…だったらもうやればいいんじゃないか!?
様々なものが足りなくとも!
とりあえずやってみるというヴァイグキング的精神で!
よし!
ゆこう。
ゆこう。
そういうことになった。
そういうことで!
やったぜ!
作り目の解説動画を!
撮影に2~3時間かかりましたけれども。
実に24テイク目にして、一応人様に見せられる動画は撮れたかなぁと。
ちょっと音声が小さいかもしれない。そこは大変申し訳なく。
多分ノールビンドニング界の、日本語の最初の動画になっていると思われますよ。
最初が俺でいいのかという思いはありつつ。
いや多分今後もっと良い動画をあげてくれる人が増えるはず!
この動画を踏み台に…!
少しでも誰かの助けになってくれればと思うよ…!
ノールビンドニング - 五本指手袋を何とかして作る -
メリークリスマス!
クリスマスを越えればもうすぐそこに2018年が待ち構えているわけだけれども。
みんなは今日という聖夜に、誰と手をつないで過ごすのでしょう。
いいクリスマスであることを祈るぜ!
俺は…
俺は、今年のクリスマスに俺と手をつなぐのは…
こいつだ!
ノールビンドニングで挑んだ…夢の五本指手袋と…俺はクリスマスを過ごすことになりそうだぜ…!
ノールビンドニングはぐるぐると筒状に編んでいくのが得意な編み物なので、自然ノールビンドンングで作るのはミトンや、帽子が多くなる。
「nalbinding」で画像検索すると、多分ミトンと帽子がたくさんヒットすると思う。あと靴下。
それはもちろん大変素敵なのだけど、やはり俺には一つ懸念があった。
…男がミトン手袋ってちょっと可愛すぎないか…?
ただでさえ俺は
「意外と作るものがかわいいですよね」
と言われた男。いや可愛いの好きだけど。
やはり、こう、マスラオとしてそれはいかがなものかという一抹の懸念はあった。
ゆえに。
五本指手袋を…!
求めたというわけだよ…!
そんな同志がきっと世界のどこかにいるということを確信しつつ、画像検索に精を出す日々を送っていたのだけれど(やはりヒントはほしいからね!)、先月ついに発見したというわけだよ。編み物SNS・ravelryで。
ヒントと勇気をもらった俺は…早速手を付けることにした!
こういう感じで、縦に縫っていき、指いっぽんずつ作っていく。
割とこの辺りまでは、成功の予感をうすうすと感じていた。
色合いもかっこいいし!
ガーリィから脱却できる予感が…確かにあった!
このときはな…!
しかし…
結果はご覧の有様だよ!
俺は…画竜点睛を…欠いたというのか…!
最も大事な親指を見事失敗した!
これ…手袋っていうか…ワーキンググローブじゃないか!?
ものすごいブカブカだし、いかにも現場って感じの仕上がりだし!何か…全体的に雑!
俺はそんなところにマスラオ感を求めているわけじゃなかったのだが…。
まず、俺は手袋の大前提を見落としていたらしい。
そう、手袋というのは…
結構キツイ仕上がりになっている!
手袋というのは手にぴしっと密着するものだから、ちょっと小さめに作らねばならなかったのだ!
俺はそれを忘れ、「手にちょうどいい大きさ」で作ってしまったために…
このまま機械をいじりに行く感じになってしまったというわけだよ。
多くの課題を残し、というか課題しか残らずにノールビンドニング五本指手袋の第一弾を終えた俺は、この反省を生かして第二弾に進出することにした。
それが今週。
まさに聖夜の出来事なわけだよ。
以前よりも一段きつく作り…
無事に完成させることができた!
まぁ正直なところ、まだちょっと不出来なところが多いんだけど。
手首周りはやっぱりまだブカブカだしね。
でも手首はこれから筒状に編んで締めればいいわけだし、とりあえず五本指手袋はこれで、今年はいいかなと思い始めている!もう片方も作らないといけないし!
ちなみに、使った毛糸はDARUMAのGEEK。
1玉の2/3くらいで片方が出来上がるから、2玉もあれば十分作ることができると思う。
この毛糸は、中心をポリエステルの鮮やかな糸が走っていて、そのまわりをウールとアルパカが覆っているという面白い毛糸。
撚り合わせている毛糸ではないので、針先で糸を割ることもなく、またウールがフェルトっぽくなっているので糸を繋ぐのもとても楽。ついでにちぎるのもすごい楽。ぷちっとちぎれるよ。
ポリエステル部分が気になるといえば気になるけど、案外これはノールビンドニングに向いている毛糸かもしれない。
フェルティングはできないかもしれないけれども。
サンタクロースが靴下と間違えてこれらの手袋に何かしらを詰め込んでくれることを期待しつつ…
俺はこのクリスマスという夜を過ごすとするよ。
メリークリスマス!
驚異のスミグマスクヴィルクニング
先週、俺はこんなことをつぶやいていた。
かぎ針編みが必要になったので、かぎ針を作るところから始める…!
— yajul (@yajul) 2017年12月12日
このときは単純に、「鎖編みの長めの紐がほしいからカギ針が必要になるなぁ」という程度の話を若干盛ってみただけの話だったんだけれども。
たったそれだけの、何気ないただのつぶやきが、
毛糸ちぎり機の男がカギ針編みをやる気らしい!
と伝わり、
それならこれを!この北欧伝統のカギ針編みを!
という奇妙な方向へ飛んでいき…
さぁ、これをやるのだ…!
ということになっていた!
こ、これは…!
読めねぇ!
この本を貸してくれた北村先生によると、これは「スミグマスクヴィルクニング」。
何やら勇者王がゲムギルガンゴーグフォしそうな必殺技感が漂うが!
博物館などではノールビンドニングと並んで紹介される、北欧の伝統的かつ特徴的なカギ針編みということらしい。
表紙の中央に置かれているぽってりとしたカギ針を使って編む、とのこと。
スミグマスクヴィルクニング。
スミーグマスクヴィルクニングという表記もあるようだ。
…かっこいい!
「クーゲルシュライバー(ドイツ語でボールペン」並みのかっこよさだな!
これは俄然やる気が出てきたぜ…!
しかし、いかんせんこのテキストは見事に全部スウェーデン語である。
…歯が立たないな!さすがにスウェーデン語は…厳しい!
しかし写真と、先生が書きこんでくれている訳語がヒエログリフとなって俺を導いてくれる…!
と思ったけど無理だった!
このテキスト、やり方を説明する写真が4枚しかねぇ!
これは…大丈夫なのかっ!?
カギ針編みの経験者はこの4つの写真で理解できる物なのか…?
恐ろしい編み物界の洗礼に完全に出鼻をくじかれてしまった。
…しかし、今は21世紀。
方法は残されている。
動画。
これが俺たちの叡智を結集してくれる。
やるしかないな!
ノールビンドニングにも、お姉さんという女神がいてくれているのだから、スミグマスクヴィルクニングにもきっといるはずだぜ。
検索してみると…
まさに!
このテキストの著者の方が動画をあげてくれている!
なんという僥倖…!
21世紀人でよかった…!
Kerstin Jönsson smygmaskvirkar
…
……
………
速過ぎませんか?
シャスティンさん。速い。すごい。素敵。
しかし、俺の目には…何も映らぬほどに速い…!
シャスティンさんから見たら「戦闘力たったの5のゴミ」に等しい俺であるので動きが見えないのは当然なのだが…!
これはやはり、テキストを解読するしかないようだ。
今までは英語表記をしてくれていたお姉さんたちの好意に甘えていたが、俺もスウェーデン語に挑みかかるときが来たのかもしれないな。
…しかし、俺は21世紀を生きる男。
方法はまだある。
そう、ネットに君臨する神のパワーを…!
要するにGoogle翻訳アプリを使い、スウェーデン語を機械翻訳してしまおうというわけだよ。
21世紀人でよかった…!
まずは表紙。
スミグマスクヴィルクニンングの真の意味を知るのだ。
先生が意味を教えてくれたんだけど、「その場で理解したつもでも、家に帰ると忘却する例のアレ」が発動してあんまり覚えてないからな…!
頼むぜGoogle神!
お、おう…。
このエキサイト翻訳感はいったいどういうことよ!?
いや落ち着こう。
本文を翻訳してみなければわからない。
俺がもっとも求めるのは本文の解読。
それさえできれば、表紙がスニークマスクCROCHETでも俺は気にしない。
大丈夫大丈夫。
頼むぞ。
…!
ゆ…
友人の胃の中にフックを!?
なんてひどいことを。
いや待て!
そういうことじゃないだろう!
どうして編み物の話の中に「胃」なんて単語が出てくるんだ!?
これは…
ダメだ!
やはり、気合を入れて正面突破するしかないというのか。
21世紀だというのに。
でも、あれだ。
翻訳の時に拾えてない単語や、間違って拾っている単語があるみたいだから、そのあたりを正確にやれば結構な精度で訳してくれるのかもしれない。あるいは、自らの手で全部翻訳画面に打ち込んでいくかだな。
スニークマスクCROCHETのテキストを。
なんでクロシェットだけ英語なんだ。
しかし、この本に載っている作例は非常に特徴的かつ美しいものばかりなので、テキスト解読の暁にはぜひとも習得したいものだぜ。
…ワークショップとか、ないかなー…。
ノールビンドニング - コードループとコードステッチの両方を拾う縫い方 -
先月のニットカフェで、北村先生にぜひ教えていただきたかった縫い方があった。
それは表題の通り、コードループとコードステッチの両方を縫い合わせ、口を閉じる縫い方。
…文章で書くと何が何だかわからないのだけれども!
つまりはこういう風に縫うやり方のこと。
…出来上がりについては察してほしいところ。
いろんな人の作例を見ていくと、結構な割合でこの、「袋の口を閉じる縫い方」が使われているように見受けられた。
そういうわけでこの積年の疑問を、俺は始めてまだ数か月だが…、解決すべく質問をした!
先生「こう糸を通して、こっちから縫うんです」
俺「なるほど完全に理解しました」
この間わずか5分
この理解力…!2か月前の俺とは別人…!
己の才覚が怖くなってくるな…!
これはいける!
帰宅後、さっそくやってみようとすると…
全然理解してねぇ!
なんという…ニセモノの理解力…!
たぶんこれは誰にでもある、「その場では理解していたつもりでも、実際はめちゃくちゃ抜けていて全然できてない」というアレだ。これは別に知ったかぶっているわけでなく、その時は本心からそう信じているから厄介なんだよな。
己の錯覚が怖くなってくるな…!
とはいえ、説明を一度聞いて、理解した気分になったことは事実。
とすれば、微妙にボタンの掛け違いが起きているだけで、あと一歩のところまでは来ているはず。
後はいろいろ試して正解を見つけるだけのはずだ。
…と、思っているうちにあっという間に一か月が過ぎたんだけどな!
いやぁはっは!光陰は弾丸のごとしだぜ。これが30代の恐ろしさなのか…!?
時間という大宇宙の畏るべき法則の前に膝を屈しつつ、つい3日前にようやく、(たぶん)正しいやり方に到達したので、ここに書いてみようと思う。
果たしてこれが本当に正しいのかはいまだわからないが!
糸が通る順番を理解する
「テキトーでOK」とヴァイキング的にやってきた俺のノールビンドニングにも、ついに理屈を考える時が来たようだ。
「目数を数えましょう」というだけでも相当なハードルを感じていた俺にはかなりの試練。このそびえたつ試練の断崖に俺は挑まねばならない。いやそこまでではないんだけど。
こちらがおなじみのノールビンドニングの…なんていうんだろう、ええと、ループの塊?がある。これに名前付いてるのかな。
まずはこのループの中で糸がどういう風に進んでいるかを理解してみよう!
普段何気なく縫っているけれども、縫い終わった後を見て糸がどう進んだか逆算するのは案外ややこしい。
ややこしいけれど、理解してしまえばとっても簡単。
そして一度理解してしまえばノールビンドニングが格段にやさしくなる、と思う。どこかがたわんだり緩くなったりしても、どこを引っ張ればもとに戻るかすぐわかるからね。
それで、今回大事なのは①と②。
①は普段は意識せずにいきなり②から針を進めているんだけど、今回大事なのは①のところで向こう側の、閉じたい部分のループを拾うこと。
最初にコードステッチ側(親指の上側)のループを拾って、次にいつものようにコードループを拾って、ワーキングループを拾うという順番になる。
言葉で説明するのは難しいな!
先に上側を通して、次に下側
というわけで、この緑の糸で作った袋を、白い糸で閉じてみようと思う!
白い糸で作り目を作ってこの袋の口の上下を縫っていくよ。
ブロディエンステッチで!
まず上側を通す。
この時、下から通すか上から通すかはどっちでもいいと思うんだけど、下側からのほうがいいのかなぁと思う。ここは悩むところだよね。
でもフェルティングすればあんまわかんなくなるからへーきへーき(ヴァイキング的おおらかさ)。
上でも書いたように、この上部分が一番大事になるね。
針で糸を完全に通してしまったほうが分かりやすく、またきちんと閉じられるので、糸を通しきってしまおう。
上に通した糸を、写真のように親指にかける。
これをやっておかないと、意外と混乱するので、ゆっくりと正確にやった方がいいな!
俺は以前、ここをテキトーにやっていたから混乱してしまったんだと思う。
以前、北村先生が言っていた「ゆっくりやるといいですよ」という助言の意味が分かった気がする。ゆっくりやらないとダメなやつだこれ。
次に、下側。
下側から先はいつもと同じだから、あまり迷うことはないと思う。ゆっくりね。
なかなか縫いづらいけど、ゆっくりやれば大丈夫。曲がった針を使ってるとここが結構楽。曲がり針はいいぞ。
やりにくい場合は、上側と同じく下側も糸を完全に通しきってからやるといいと思う!
…でもこれロシアンステッチとかターニングステッチだと結構苦労するよね。
フィニッシュステッチはそのあたりユーザーフレンドリー。
無事に糸を通したら、出来上がりを確認する。
…汚いな!
すまない!
後はこのまま縫っていって、最後まで来たら少し多めに縫って、余分な部分を裏側に押し込んだり、あるいはひっくり返して隠したりすればOK。この辺はヴァイキング的に。
以上が袋の口を縫い付ける方法の説明でした。
…正直なところ、あんまり自信はないんだけどね!
でも見た目それっぽくなってるから、まずはこれでいいかなと。
何かの参考になれば、と!
ノールビンドニングのチュートリアルとして、こんな記事も以前に書きました。